電気工事の主な業務内容とは｜暮らしを明るく灯す電気のヒミツ

 

家電製品の稼働はもちろん、照明からインフラまで、私たちの暮らしは電気があるからこそ成り立っています。毎日当たり前のように使っている電気ですが、安全に利用するためには電気工事が不可欠です。

 

そこで、この記事では電気工事の業務内容について詳しく紹介します。ぜひご一読ください。

 

電気工事とはどのような業務内容？

みなさんは電気工事と耳にするとどのような工事が浮かびますか。街中で見かける電気工事は、電線付近で作業をしていることが多いですよね。

 

一方で、ご家庭内などの電気工事を見たことがある場合は、コンセントやスイッチなどの設備を修理・増設しているイメージがあるかもしれません。

 

電気工事には実に多くの種類の工事内容があり、普段一般の方が目にする機会が少ない、発電所内部の電気工事も存在しています。そこで、まずは以下2つに分類し、分かりやすく電気工事の業務内容を解説します。

 

建設に関する電気工事

建設に関する電気工事は、建物の屋外で安全に電気を使うために施工する工事です。私たちが暮らす住まいも、病院や学校などの公共施設も、電気が無ければ安全に使用できません。

 

そのため、建物内には配線工字が実施されているほか、大型の建物の場合には変電設備関係やメンテナンスに関する工事も行われています。建物に関係する電気工事だけでも非常に多くの施工が実施されています。

 

電線から電気を引き入れる、建物内の電気が異常を起こさないように分電盤を設置する、などもすべて電気工事です。

 

鉄道に関する電気工事

電気工事のなかには鉄道専門に従事する工事もあります。鉄道は信号機から安全な運行に至るまで、電気を使う必要があります。特に日本の大都市部は電車社会であり、会社や学校に行くためには鉄道の存在が不可欠です。

 

時間にも正しく運行していくためには、適切な電気工事を行う必要があります。鉄道関係の電気工事は運行時間帯を遮らないように夜間に行われることが多くなっています。

 

電気工事にはどのような資格が必要？

電気工事に従事するためには、国家資格の取得が必須です。電気工事の基本となる資格は「電気工事士」と呼ばれる資格で、第二種電気工事士と第一種電気工事士があります。

 

一般家庭などの電気工事に従事する場合には、第二種電気工事士の取得でOKですが、大型の電気工事を受注・施工していく場合には第一種電気工事士の資格取得が必要です。

 

この2つの資格はそれぞれ施工できる業務範囲が異なっており、第一種電気工事士になると最大電力が500kw未満の電気工事を受注できるようになります。

 

大規模な電気工事を獲得したい、ビルや工場の仕事と業務提携を行いたい、など施工範囲を広く検討したい場合には、第一種電気工事士の資格取得が望ましいでしょう。

 

第二種電気工事士から電気工事資格を目指す方が多いですが、難関資格として知られており、ハードルは高いものです。しかし、独学で取得できる資格としても知られています。

 

電気工事士には年齢や性別の壁が無く、どなたでも挑戦することができる工事なのです。電気工事士の資格は電気工事を受注できるため、独立することもできます。

 

電気工事の設計に携わる場合には、どのような資格がいる？

電気工事を施工するにあたっては、回路図などを書き起こし設計を行う必要があります。では、電気工事の設計を行う場合には、どのような資格が必要でしょうか。

 

電気工事の設計側に従事するためには、電気主任技術者を目指すことが望ましいでしょう。この資格は通称、電検とも呼ばれているもので、電気工事の現場責任者の役割を担います。

 

現場では工事責任者の立場を獲得するため、資格分の給与が加算されることも多いでしょう。なお、電気主任技術者の視覚があると、専任技術者としての仕事も受けることができます。

 

電気工事の業務内容と収入について

電気工事は資格が無ければ携わることが難しい分野です。その理由には、電気はそもそも非常に危険なものである、ということを思い出す必要があります。

 

触れてしまったら感電してしまいますし、漏電を放置したら火災リスクが発生します。電気工事の業務内容は、資格があるからこそ安全に遂行することができるのです。

 

では、電気工事の業務内容を遂行できるようになると、収入にはどのようなメリットが発生するでしょうか。

 

電気工事士の収入とは

電気工事の基礎資格である電気工事士の収入は、厚生労働省の平成30年時の資料を参考にすると、月収はおおよそ33万円程度とされています。

 

賞与は平均して約80万とされており、トータルすると平均年収は500万に届かない程度と推測されます。しかし、電気工事士以外の資格を取得したり、現場経験の実績を積み重ねることで大幅アップを目指すことも可能です。

 

特に電気工事施工管理技士などの上級資格を取得していくと、収入のアップが目指しやすくなります。

 

電気工事の業務内容が向いている人とは

電気工事は業務内容が幅広く、住まいの工事に従事することもあれば、インフラ全般に関わる場合もあります。では、電気工事の業務内容は、どのような方に向いているでしょうか。

 

細やかな作業が楽しめる人

電気工事は非常に繊細な場面もあれば、床下配線のように苦労する場面もあります。いずれの工事であっても丁寧に施工を重ねる必要があります。

 

ジオラマ作りのような趣味を持つ工事士も多く、細やかな作業をポジティブに楽しめる方におすすめです。

 

勉強を楽しめる人

電気工事分野は常にアップデートされていきます。部材名はさることながら、現場も変わるため、前向きに勉強を楽しめる方におすすめです。電気工事分野は資格が多く、一見すると敷居が高い世界に見えますよね。

 

しかし、実際に働いているスタッフたちは前向きに資格を取得し、楽しんで作業をしています。コツコツ頑張っていくと、経験も増え収入もアップしていくため、やりがいのある仕事です。

 

基礎を続けられる人

電気工事は漏電や感電を常に意識して働く必要があります。導電服と呼ばれるものや、ヘルメットカバー、手袋の装着なども必須です。作業に慣れてしまうとこうした基礎をやめてしまうことも想定されますが、大変危険です。

 

毎日きちんと基礎を続けられる人が、電気工事には適しているでしょう。

 

まとめ

この記事では電気工事の業務内容に触れながら、工事の概要や資格について詳しく解説しました。電気工事にはさまざまな種類がありますが、従事する際にはコツコツと地道な作業に従事する必要があります。

 

電気工事は真面目、真剣、前向きの3つの心意気を持ち、常に安全を意識しながら従事することが大切です。