ー電気工事士に欠かせない試験｜技能試験の概要と注意点とはー

「電気工事士になりたいけど、どのような試験をクリアする必要がある？」

 

「電気工事士の試験にある技能試験とは、どのような内容か。」

 

電気工事士を目指す方は、試験をクリアする必要があります。

 

試験内容には「技能試験」が含まれていますが、いったいどのようなものでしょうか。この記事で詳しく概要と注意点を解説します。

 

電気工事士の試験内容

電気工事士は国家資格の1つであり、この資格を持たなければ電気工事に従事できません。

 

電気工事士には第二種電気工事士、第一種電気工事士の2つの種類があり、第一種電気工事士のほうが難易度が高くなっています。基本的に電気工事分野で活躍するためには、まずは第二種電気工事士を取得する必要があります。

 

では、電気工事士の資格試験とは、具体的にどのような内容でしょうか。

 

筆記試験

電気工事士の試験をクリアするためには、まず「筆記試験」に合格する必要があります。

 

筆記試験に該当するCBT方式というしくみも導入されており、筆記試験とは別の日程で開催されています。

 

筆記試験は現在のところ、4肢択一方式が導入されており、マークシートに回答する手法で実施されています。試験時間は2時間用意されており、計算問題や配線図に関する問題が出題されます。

 

技能試験

筆記試験から約1ヶ月後を目安に開催されている技能試験は、1問のみを回答する方式で運営されています。

 

出題意図を明確に読み取り、持参している工具で実際に技能を披露する試験です。材料などはその場で提供されるものを使用します。

 

事前に問題は公表されており、そのなかから当日1問が選出されます。制限時間は40分しかないため、確実に完成できるようにスキルを磨く必要があります。

 

技能試験は難しい？合格への第一歩を踏み出すには

電気工事士に合格するためには、筆記・技能の両方の試験に合格する必要があります。技能試験に合格できなければ資格は取得できないため、筆記に自信がある方も緊張するのではないでしょうか。

 

では、電気工事士となるべく合格の第一歩を踏み出すためには、技能試験のどのような点を押さえておくと良いでしょうか。

 

失敗しても補充されない材料があると知っておこう

筆記試験とは異なり、技能試験はその技術を自らの手で披露する必要があり、非常に緊張するという声があります。そこで、実際に技能試験に臨む場合には、「失敗しても補充されない材料がある」と知っておきましょう。

 

たとえば、技能試験に必要で当日支給される差込形のコネクタは、破損や汚損をしてしまっても、再度支給されることはありません。手元が狂い、出題意図に反した材料の形状になってしまったら、欠陥と判断されるおそれがあるため、注意が必要です。

 

出題される問題は事前にわかる

技能試験は当日に出題される問題が事前に公開されています。公開されている13個の問題のなから当日1題が選ばれるため、事前に問題への準備ができます。

 

多くの合格者は、どの問題が出題されても対処できるように、しっかりと全問に挑んで用意しています。確実な技能試験のパスを目指すなら、しっかりと問題を解き、苦手な箇所は克服しておきましょう。

 

実際に出題される技能試験とはどのような内容？

実際に電気工事士の試験で出題されている技能試験とはどのような内容でしょうか。

 

この章では第二種電気工事士の技能試験を通して、実際に出題される試験内容を紹介します。

 

作業の内容とは

技能試験の作業内容は、試験当日に渡される材料を使って行います。工具は持参することとなっており、普段自分が使っているもので構いません。

 

配線図や説明図などが渡されるため、施工条件もクリアしながら指定の作品を完成させます。電気工事士は筆記だけではなく、常に安全な電気工事を提供する必要があるため、技能試験では欠陥事項がないか厳しくチェックされます。

 

材料チェックには注意を

材料は、破損や汚損があったとしても交換してもらえません。しかし、試験開始前の配布時に見つかった破損などは、別の材料に交換してもらえます。

 

試験開始前に、材料についてはすべて検品し、問題がないか確認してください。

 

技能試験で問われるものとは

第二種電気工事士では、技能試験においてはおもに電線の接続、配線工事などの基礎的な技術が問われています。また、一般用電気工作物については、検査や修理についても出題されており、合格後にすぐに電気工事士として活躍するための技能が問われます。

 

複合的な内容が出題されることも多いため、事前に公表されている問題を見たら、「どのような技能が問われているのか」確実に読み解きましょう。

 

電気工事士を目指すために知っておきたい3つのこと

電気工事士は国家資格であり、難関の資格として知られています。しかし、電気工事は独占市場の要素があり、安全に電気工事を手掛けられる能力が担保されれば、独立開業も決して夢ではありません。

 

また、電気工事を扱う企業は全国にあり、就職・転職もスムーズになる資格です。では、電気工事士を目指すために知っておきたい3つのこととは、いったいどのようなことでしょうか。

 

電気工事には複数の作業内容がある

電気工事は屋内における配線工事が広く知られていますが、実際には取り扱いできる作業は多岐に渡ります。

 

例として、電柱から建物まで配線を行う外線工事も、非常にポピュラーな工事の1つです。

 

また、エアコンなどの設置工事においても電気工事士の存在が必要なケースは多く、決して配線工事の枠に留まるものではありません。変電関係の工事も多いため、いろいろな場面で活躍できます。

 

理想の働き方が追求できる

電気工事は屋外や建物の下の配線工事など、ハードワークも多いですが、その一方で通信分野まで網羅できるようになると、オフィス向けの工事に集中できます。

 

電気工事士の資格を持っていれば、電気工事分野の企業に就職・転職が容易となるため、自分の理想とする働き方が追求できます。

 

ハードな仕事を避けて屋内の作業に従事したい女性も多く、活躍の場はじっくりと模索できます。

 

まとめ

今回の記事では、電気工事士の出題範囲として知られる「技能試験」について中心に、詳しく解説を行いました。

 

電気工事士の試験は筆記・技能のいずれもクリアする必要があるため、緊張しやすい技能試験については事前にしっかりと出題に備えた準備が必要です。ぜひ本記事を参考に、技能試験の対策を強化してみてください。